日野菜連載02) 1.序論/1-1日野菜と日野菜漬の概要

※ この記事は連載ですので、
目次ページを参考に順にご覧になることをおすすめします。


 基本的に学術的価値なんてものはなく、
例証も検証も行ってない「一個人の独自研究」として取り扱いください。
(言われなくてもそうするとは思いますが…)

 
 前記事: はじめに・目次
 次記事: 1-2 日野町の概要、1-3 「ご当地もの」ブーム


近江の伝統野菜「日野菜」
〜日野菜(地場野菜)は乱立する「地域名物」の一つでしかないのか?〜

1.序論

1-1 日野菜と日野菜漬の概要

 日野菜や日野菜漬は、日野町にゆかりのある方はともかく、滋賀県民でさえよく知らない人も少なからずいる。しかし、日野菜漬の一つさくら漬(図 1)は、市販の弁当や配達弁当などで実は全国的によく見知りしているものであり、それが日野菜漬であるということがよく知られていない。多くの場合は大根の漬物だと思われている(実際にさくら漬と称しながら大根を使っているものもあるようである。また、後述するように、日野の日野菜原種で作られた日野菜漬は独特の食味を持っており、それと比べると大根の漬物と変わらないようなものが多く流通していることは事実である。)。
 しかし日野菜漬は、「湖魚のなれずし」など4種の食と合わせて、平成10年に滋賀県の無形民俗文化財に選択される1)など、日野町は勿論、滋賀県を代表する食文化財とされているのである。なお、日野菜漬には、短冊状に切って塩漬けにする「さくら漬」のほか、丸ごと粕漬けにする「えび漬」と呼ばれるものなどがある。

日野菜漬

図1 日野菜漬(さくら漬・筆者自家製)

図2 日野菜外観(日野町鎌掛産)

図2 日野菜外観(日野町鎌掛産)

 日野菜の特徴を記す。外観は図2のとおりであり、一見大根の仲間かと思わせるような細長い根が特徴のかぶの一種である。また、特徴的なのは、根の地上部が紅紫色で地下部が白色のツートンカラーであることである。後述のとおり原産地は日野町鎌掛であるが、原産地日野の日野菜はこの色の分け目がはっきりしているとのことである 。日野菜の特徴としては、この色に加えて、日野菜独特のアク味・エグミとかぶ特有の辛味である。また、かぶ特有の香りも非常に強い。日野菜は日野菜独特のエグミ・辛みのため、煮炊きには適さずもっぱら漬物用である。
日野菜漬の由来としては、室町時代に日野を治めた蒲生貞秀が現在の日野町鎌掛(かいがけ)地区で葉と根が紅紫色の見慣れない菜を見つけて持ち帰り漬物にし、これを後柏原天皇に献上したところ気に入られ、「さくら漬」と命名され広まったことが始まりとされている2)
 
 前記事: はじめに・目次
 次記事: 1-2 日野町の概要、1-3 「ご当地もの」ブーム

参考文献
1 滋賀県教育委員会『滋賀の食文化財』 滋賀県教育委員会 p.3  2001
2 夢遊楽会・日野町グリーン・ツーリズム推進協議会、『原産日野菜体験 原種日野菜を育てる』(日野菜体験企画資料) 2007

テーマ : 滋賀県情報 - ジャンル : 地域情報

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)